介護現場で活躍する介護士が、経験を積んでキャリアアップする選択肢は増えている。まず、介護の仕事が好きで、より責任ある仕事を目指す人は、すでに持っている介護福祉士の上位資格を取得して、介護のプロとして腕を磨くことができる。
例えば認定介護福祉士は、一定以上の実務経験と研修を経ることで、介護職員のリーダーとなって指導や教育を行ったり、介護にかかわる他の職種の方との連携係として活躍することができる。
また、認知症ケア専門士は、認知症に特化した高度なケア技術を身につけることを目的に設けられた資格で、医師や看護師と連携してより良い介護を実現できる可能性が高い。
介護士としての経験を活かして、より良い介護や支援を受けられるようにサポートするケアマネージャーも、介護士がキャリアアップできる分野だ。医療分野で言うソーシャルワーカーにあたり、利用者とともにそのご家族など関係者のニーズをくみ取ったり、介護施設や他の関連機関と調整する業務もケアマネージャーの仕事に含まれる。
介護の在り方について実現したい事や明確なビジョンを持っている人は、介護施設の施設長やホーム長などを目指すこともできる。管理者側となるため、直接介護に携わるというよりも、業務改善や人材の育成、収支管理なども行う必要があり、マネジメント力が必要となるようだ。
近年、介護施設の種類や目的は細分化しており、施設長になるためには資格や必要要件が定められている場合があるので、管理者側を目指す方は理解しておくことが必要だ。